理学療法士とは、主に病院や医療系施設で、運動を主体とした治療や訓練をおこない、機能回復や日常動作の維持・改善に取り組む職種です。医師の指示にもとづいて、患者へ治療をおこないます。最近では高齢者の増加に伴い、介護予防対策としての機能訓練や筋力トレーニングなども実施するようになってきています。ここでは、介護施設で働く理学療法士の転職のポイントについて紹介しています。
理学療法士になるには?
理学療法士として働くためには国家資格に合格する必要があります。国家試験の受験資格を得るためには、高校卒業後に、指定の養成施設で3年以上通うことが必要です。養成施設には4年制の大学、3年制の短大、3年制または4年制の専門学校があります。
理学療法士の職場ってどんなところ?
理学療法士の主な職場としては、以下のようなところがあります。高齢者の増加に伴って、介護系施設での理学療法士の需要も増えています。
- 老人福祉施設
- リハビリセンター
- 保健所
- 福祉関連相談所
- 病院
- 障害者福祉施設
- 障害児関連施設
理学療法士の平均給与
介護業界の全国の理学療法士(作業療法士、言語聴覚士、機能訓練指導員を含む)の平均年収額は、約404万円です。施設の規模が大きければ給与は高く、規模が小さい場合は給与が低い傾向にあります。
理学療法士のメリット
1.患者・利用者との出会いから学ぶことが多い
理学療法士は、他の介護職と同様に、利用者とコミュニケーションをとることが多い仕事です。介護施設には高齢者が多いので、自分よりも年上の人との交流を通して、ためになる話を聞けることも多いです。
2.活躍できるフィールドがたくさんある
理学療法士は、病院や介護施設、スポーツ施設など、働き口のジャンルがさまざまなのが特徴です。なので、ある施設に勤めて自分に合わないと感じて転職を考える際に、がらっと環境を変えて働くことができます。しかし、働き口のジャンルが多いからといって転職がしやすいかといえば、そうではありません。高齢化に伴い、理学療法士の数が増えているため、転職はしづらくなっているのが現状です。給与も、今後は現状維持かもしくは減少していく可能性が高いと言われています。
3.自分に合った働き方を選択することができる
理学療法士は医療福祉系の資格のなかで、働き方の自由度が高い資格です。なぜなら、看護師や介護士の場合は夜勤や残業などでハードワークを強いられる場合がありますが、理学療法士の場合は、週休2日制や、夜勤残業なし、100%有休消化などといった働き方も可能です。
また、理学療法士は、正社員、派遣、パート・アルバイトの雇用形態に対応しています。なかには週1勤務のアルバイトもありますので、自分の生活スタイルに合った働き方を選ぶことができます。非常勤の仕事を掛け持ちすることで、高収入を狙うという働き方もあります。
さらに、理学療法士として介護施設で働き続ければ、管理職のキャリアを目指すことも可能です。
このように、理学療法士は、さまざまな働き方に適応できる資格であると言えます。
理学療法士が転職する際の注意点
給与が下がる可能性が高い
通常の転職は、キャリアアップや年収アップのためにおこなうことが多いという認識がある人も多いと思います。しかし、理学療法士の場合は例外があります。平均額相当の給与をもらっている理学療法士が転職をする場合、現状の給与よりももらえる金額が少なくなる可能性が高いです。理学療法士は、働き口は多いですが、給与を上げることは難しいということを覚えておきましょう。そのうえで、給与額を上げることができそうな転職候補先を見つけた場合には、すぐに採用担当者とのコンタクトをとることをおすすめします。
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理学療法士資格取得者の数は現在では約10万人で、年間約1万人ずつ増加しています。そのため、この先理学療法士の転職活動は難しくなっていくと言えます。つまり、ただ経験を積んだだけでは、採用面接時のアピールとして足りない可能性があります。自分を積極的に売り込む姿勢が、理学療法士での転職活動では大事になってきます。
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